KDX125SR レストア⑦ キャブレター オーバーホール

KDX125SR

こんにちは!

マエドンです!

前回の記事でなんとかエンジンのオーバーホールも終わり、積み込みも完了しました。

今回はエンジンをかけるためにキャブをオーバーホールしたいと思います!

KDX125SRの純正キャブはPE28というとてもシンプルな構造のキャブが採用されており、2stオイルも別経路となっていますので、キャブオーバーホール初心者の方にも取っ付きやすいキャブです!

キャブを弄るというのはハードルが高く思われがちですが、キャブ車であれば基本的に構造は同じでマフラー交換、ボアアップの際には必須の作業ですので是非挑戦してみて下さい!

早速やってみましょう!

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キャブレター取り外し、分解

写真では分かりづらいかもしれませんが、キャブがエンジン側のインシュレーター、後方のエアクリボックスにバンドで固定されていますので、矢印のボルトを緩めます。

この後キャブを引っこ抜く際に遊びが十分にあった方が良いので、ボルトがバンドから抜けない程度まで緩めておきましょう。

続いて燃料ホースと上部矢印の蓋をの回して外します。

ガソリンがダダ漏れになるので、燃料ホースを外す前に燃料コックがオフになっている事を必ず確認して下さい!

あとは力技でキャブを引っこ抜くのですが、キャブを前後に揺らしながら後方側から取り出すように捻るのがコツです。(表現が下手で申し訳ありません)

事前にリアサスのリザーバータンクを外しておくと作業しやすいです。

キャブが取り出せたら分解していきます。

キャブクリーナー、パーツクリーナーを使い全てのパーツを洗いましょう。

特にジェット類はガソリンの通り道なので長期放置車両の場合詰まっている場合があるので、極細の針金などで詰まりを確認して下さい。

あまりにも汚れがひどく、こびり付いているいる場合には灯油やパーツクリーナーにしばらく漬けておくと良いでしょう。

再利用できるものはもちろん再利用し、あまりに交換するパーツが多い場合には本体を購入した方が安くつく場合もあります。

ちなみに今回は一回目のオーバーホールのため、消耗品については交換しておこうと思います。

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キャブレターの組み立て

メインジェット、パイロットジェットを取り付けます。

前オーナーがジェットの番手を変更していたので、ノーマルの番手に戻しました。

メインジェット#120 92063ー1357
パイロットジェット#42 92064ー1141

ジェット類は真鍮で作られておりとても柔らかい素材ですので、締めすぎると簡単に折れてしまいますので注意しましょう。

続いてフロートを取り付けるのですが、フロートが変形していたため交換することにしました。

フロートは劣化すると変形したり、穴が空いてしまうことのありますのであまりに古い場合は交換しておいて損はないと思います。

フロート 160311065

フロートバルブについても先端のゴムの劣化、フロートから押される部分(名称が分からずすみません)の戻りが悪いため交換します。

フロートバルブをぶら下げるためのクリップを溝に取り付けるのですが、繊細な部品ですので曲げてしまわないように注意しましょう。

フロートバルブ 16030ー1064
クリップ 921441178

こんな感じでぶら下げます。

少し見づらいですが向きに注意して取り付けましょう。

続いてフロートの高さ(油面)の調整をします。

今回はとりあえず標準の高さで設定し、試運転後油面高に問題があれば再調整という流れにします。

キャブを逆さまにして置き、フロートの高さを測ります。

サービスマニュアルより、高さ 19mm±2mm になるように調整します。

高さの調整については矢印部分を上下に曲げて調整します。

マイナスドライバーやラジオペンチ等を使い、一気に曲げるのではなく少し曲げては計測を繰り返しましょう。

この際絶対にねじらないように注意して下さい。

フロート調整ができたらパッキンを挟んでフロントチャンバー(キャブの下半分)で蓋をします。

前オーナーがアイドリング調整のスクリューをマイナスねじタイプに交換しておられ、キャブの構造上車体右側からの調整になりキャブ取り付け後の調整が困難なため、純正の手で回すタイプに交換します。

矢印のネジがエアスクリューとなっており、アクセル低開度の空気量を決める調整をします。

こちらも標準の設定にしてから微調整をするので、マイナスドライバーであまり力を入れず、締まりきったかな?(力いっぱい締め込むと壊れます)というところで止め、1回転と2分の1回転逆方向(緩める方向)に回します。

フロントチャンバーのパッキンについても消耗品ですので、交換しておきましょう。

アイドルスクリュー 16021−1142
フロントチャンバーパッキン 92055−1389

チョークレバーが曲がっており、動きも渋かったので交換します。矢印のナットを緩めるとスポッと抜けます。

チョークレバー 16016−1028

純正部品が思ったより高価であったため、社外品を購入しました。

比べるとかなり曲がってますね。

取り付けは逆手順でナットを締め込むのですが、ナットが樹脂の部品ですので締めこみすぎないように注意しましょう。

キャブが組み上がりました。

あまりキャブを取り外す機会がない方はワイヤーブラシ等で表面も綺麗にして置きましょう。

いよいよキャブを車体に取り付けるのですが、インシュレーターにひび割れがあったので交換します。

インシュレーター 16065−1029

手が入りづらく作業がしづらいですが、周囲6箇所のボルトを外しインシュレーターを取り出します。

この記事の一枚目の写真でもわかるのですが、全体的にひび割れがありかなり劣化していました。

劣化が進むと二次エアを吸ってしまうこともあるので、ひび割れ等がある場合は早めに交換をすることをお勧めします。

取り付けの際はボルトを一本ずつ、対角状に少しずし締めていきましょう。

インシュレーターの穴の内側に少量のグリスやシリコンスプレーを塗っておくとキャブを入れやすくなります。(エアクリ側も同様)

あとは逆手順でインシュレーター側にキャブを斜めに入れてから、エアクリ側に押し込み、バンドを締めて取り付け完成です。

アクセルワイヤー、ガソリンホースを取り付けガゾリンコックをONにし、キャブにガソリンを流します。

ガソリンが漏れる(オーバーフロー)場合は、ジェット類が詰まり、油面、パッキン、組み立てに問題があるので一つずつ点検してし直しましょう。

ガソリン漏れがなければ試運転です。

チョークレバーを引いてキック10発目ぐらいで無事エンジンが掛かりました!(写真に煙が全く映っていませんでした)

この瞬間は何回やってもたまりませんね。

今回は吸気、排気ともに純正パーツですので標準の設定にしましたが、今後チャンバー、サイレンサーの交換やパワーフィルター等への交換に伴うセッティングには、キャブの調整が必須になってきます。

現行のバイクはインジェクション車となっており、燃費、始動性は間違いなく良いのですが、セッティングが全てコンピュータ制御になってしまっているため費用もかかります。

キャブ車には自信でのセッティングが簡易で(多気筒モデルは別)、セッティングでの走りの違いを楽しめるのはキャブ車の醍醐味ですので是非マスターして下さい!

ただセッティングを極端に間違えてしまうとエンジンの焼き付き、故障などの原因に繋がりますので無理をせず自己責任で事故のないように楽しんでいきましょう!

エンジンも始動しましたので今後は保安部品等その他色々アップしていきたいと思いますのでよろしくお願いします!

ほなまた!

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